髪型で印象は大きく変わりますよね!髪型ひとつで得することも、反対に損することも・・・
当然、ヘアカラーも美容院でするに越したことはありません。
しかし、
「美容院に行くヒマがない!」
「安く済ませたい・・・」
そう考える人も少なくないのではないでしょうか?
そのお気持ちよく分かります!(美容師が共感は致命的ですよねwww)
ただし、条件によっては市販のヘアカラー剤をおすすめできない人もいるのです。
そこで、市販のヘアカラー剤の適正を分かりやすく線引きしてみたので快髪サークルでシェアしていきます。
市販のヘアカラー剤を使用しても大丈夫な人の条件は3つです!
- パーマや縮毛矯正をかける予定がない
- ダメージをあまり気にしない
- 色にそこまでこだわりがない
ここからの解説を読むことで、
- 心置きなく市販のヘアカラー剤を使用できる
- 市販のヘアカラー剤と美容院でのヘアカラーの使い分けができるようになる
- 改めて美容院でのヘアカラーに移行する
つまり、市販のヘアカラー剤と美容院でのヘアカラーで迷わなくなる!
①パーマや縮毛矯正をかける予定がない
これは最も重要なポイントです。
パーマや縮毛矯正と市販のヘアカラー剤は相性がよくありません。
「混ぜるな危険」です!
・かかりムラ
パーマや縮毛矯正のお薬には強さがあり(ソフト、ノーマル、ハード等)、美容師はそれらを髪質や仕上がりのイメージに合わせて使い分けています。
お薬を選ぶ時に「髪の毛のダメージ」も大きく関わっています。
ざっくり説明すると以下の通りです。
- ダメージ小=強いお薬
- ダメージ大=弱いお薬
「ダメージ大・・・」
シンプルにこのようにイメージする人が多いかと思います。
これも間違いではないのですが、
正確には「ダメージが小さいところと大きいところが混在していて、ダメージにムラがある」が正解です!
セルフではカラー剤を均一に塗布できずにムラを作ってしまいがちです。
塗布量のムラは染めムラだけでなく、ダメージのムラにも繋がります。
更に「毎回毛先の方まで染めていて、毛先にいくにつれてダメージしているパターン」もよく見受けられます。
この場合、根元と毛先のダメージレベルが極端に違います。
その他には「髪の分け目や顔まわりなど、目につきやすいところを中心に染めているパターン」もあるあるだと思います。
この場合、しっかり染めているところだけダメージしているケースが多いです。
心当たりがある人も多いのではないでしょうか?
ここでおさらいですが、パーマや縮毛矯正のお薬は
- ダメージ小=強いお薬
- ダメージ大=弱いお薬
でしたね!
パーマや縮毛矯正のときに、複雑なダメージのムラに対して、お薬を100%正確に使い分けるのは正直なところ厳しいのが現実です・・・
ダメージにムラがある場合、極論ですがどちらかに合わせるしかありません!
ダメージが小さいところに合わせて強いお薬を使用した場合、ダメージが大きいところにかかる負担が大き過ぎてしまいます。
反対に、ダメージが大きいところに合わせて弱いお薬を使用した場合、ダメージが小さいところはかかりが弱くなるといったことが考えられます。
・かかりムラくらいならまだマシ!?
せっかくかけたパーマや縮毛矯正も、かかりムラがあっては残念です・・・
しかし!
かかりムラくらいで済んだら、まだマシととらえるほうが正しいかもしれません!
パーマや縮毛矯正と市販のヘアカラー剤の組み合わせで、もっと深刻なケースにおちいることもあるからです。
深刻なケースで多いパターンは以下の通りです↓↓↓
- パーマ→かからない
- 縮毛矯正→ビビリ毛
中には、既に経験されたことがある人もいるのではないでしょうか?
パーマや縮毛矯正を安全にかけられるダメージの限界値を超えると、深刻なケースにおちいりやすいです。
勿論、美容院でヘアカラーをしている人にも起こりえることではありますが、確率で言うとセルフでヘアカラーをしている人のほうが圧倒的に多いのが現状です!
なぜなら、市販のヘアカラー剤は美容院でのヘアカラーよりもダメージしやすい傾向にあるからです。
更に、パーマや縮毛矯正を施術する美容師側が「予測しづらい」ことも要因として挙げられます。
「パーマ・縮毛矯正の流れ」
- 毛髪診断(髪の毛の状態を確認)
↓ - 薬剤選定&施術
美容師は毛髪診断に基づき、薬剤選定や施術を行なっています。(これぐらいのダメージなら、このお薬でこれくらいの放置時間が適当だろう等)
当然、美容師の立場からすると自分のお店でヘアカラーをしているお客様の方が予測しやすくなります。
それとは逆に定期的に市販のヘアカラー剤を使用していてダメージのムラがある場合、特に難易度が高く予測しづらくなる為、部分的にかからなかったりビビリ毛になってしまうケースが出てきてしまうのです。
②ダメージをあまり気にしない
市販のヘアカラー剤によるダメージは美容師の間でも諸説ありますが、市販のヘアカラー剤が必ずしも「悪」ではないことを最初にお伝えしておきます。
実際、お薬の基本構成は美容院のヘアカラー剤とそこまでの大差はありません。
しかし、市販のヘアカラー剤が美容院でのヘアカラーよりもダメージしやすい傾向にあるのは事実です。
やはりダメージを気にする人には市販のヘアカラー剤はオススメできません。
・オキシコントロール
ヘアカラー剤には1剤と2剤があり、その2つを混ぜ合わせて使用しています。
2剤の主成分がオキシ(過酸化水素水)です。
オキシには濃度があり、美容院でのヘアカラーでは目的に合わせて濃度の異なるものを使い分けています。
一方で、市販のヘアカラー剤の2剤は1種類(オキシ6%)しかありません・・・
オキシ濃度の違いで仕上がりが変わります。
その中の1つが「ダメージ」です。
オキシ濃度が高ければ高いほど、その分ダメージしやすくなります。
セルフでヘアカラーをする際もオキシ3%が適しているケースは多々あると思いますが、そんな時でもオキシ6%を使用せざるを得ないので無駄なダメージに繋がるということです。
・アルカリの種類
オキシの働きは1剤の主成分の1つでもある「アルカリ」が大きく関わっています。
そんなアルカリにも種類があり、ダメージと密接に関係しています。
ヘアカラー剤に含まれるアルカリの代表的なものに「アンモニア」と「モノエタノールアミン(モノエタ)」があります。
美容院で使用するヘアカラー剤には「アンモニア」が含まれていますが、市販のヘアカラー剤には「モノエタ」が含まれていることが多いようです。
どちらにも、メリット・デメリットがあるので良し悪しはありません。
ただし、「ダメージ」の観点でいうと、モノエタの方がダメージしやすいという特徴があります。
その理由は、アンモニアとモノエタが持つ性質の違いによるものです。
- アンモニア=揮発性
- モノエタ=不揮発性
不揮発性=髪の毛に残留しやすいということです。
アルカリが残留すると、髪の毛の強度は下がります。
理由は二つあります。
一つ目はニオイです!
アンモニアはツンとした刺激臭がありますが、モノエタは不揮発性なのでニオイが少ないのです。
ニオイがマイルドなものの方がなんとなくダメージしにくそうなイメージがありますが、実際には真逆ということです。
そして、二つ目の理由がモノエタの方が使い勝手が良いということです。
アンモニアとモノエタでは反応速度に違いがあります。
- アンモニア=反応が早い
- モノエタ=反応がゆっくり
アンモニアは反応速度が早い分、時間経過で反応が鈍くなるという特徴があります。
その点から考えると、一般の人にはモノエタの方が使い勝手が良いと言えます。
やはり「ニオイ」や「使い勝手」のことを考えると、市販のヘアカラー剤ではモノエタに軍配が上がりそうです・・・
・施術者の違い
市販のヘアカラー剤によるダメージは、オキシやアルカリ等お薬そのものによる原因も勿論ですが、1番の原因はまた別のところにあります。
それが施術者の違いです。
一般の人が施術するか、美容師が施術するか・・・
当たり前過ぎて拍子抜けしてしまいそうですが、施術者の違いはやはり大きいです!
市販のヘアカラー剤と美容院で使用するヘアカラー剤で、オキシやアルカリの種類に違いがあるのも施術者に配慮した結果です。
美容院でのヘアカラーではお薬を選ぶ「知識」の他に、お薬を正確に塗る「技術」が求められています。
例えば「リタッチ」という技術をご存知でしょうか?
根元の伸びたところだけを染める技術です。
その結果↓↓↓
こんな具合にダメージのムラができてしまうのです。
美容師であれば、リタッチの技術を駆使して根元と中間・毛先でお薬を塗り分けることも可能です。
これはダメージ軽減の1例に過ぎません。
その他にも、ダメージを最小限にとどめるための工夫を当たり前のようにしているのが美容院でのヘアカラーです。
③色にそこまでこだわりがない
市販のヘアカラー剤と美容院でのヘアカラーでは、色そのものにも大きな違いがあります。
・市販のヘアカラー剤は狙った色になりにくい!?
まず大前提として、市販のヘアカラー剤はあくまで「一般の人向け」に作られたものです。
「知識」や「技術」がなくても、簡単に仕上がるような色調が基本です。
- なじみの良い色調
- 染めムラが出にくい色調
原色に近い鮮やかな色調は少ないです。
この時点でも美容院でのヘアカラーとの仕上がりの差はありますが、更に、市販のヘアカラー剤では「調合」ができません。
勘違いされている人も多いのですが、使用するヘアカラー剤が一緒でも、髪質や現状の色によって仕上がりはさまざまです。
仕上がりのイメージに合わせた適切な調合が求められます。
ヘアカラーは勉強すればするほど奥が深いです。(ドンピシャに仕上げるのは美容師でも至難の業。)
一般の人ではなおさら難しいですよね・・・!
色にそこまでこだわりがなく、「なんとなく染まれば良い」くらいに考えている人が、市販のヘアカラー剤向きと言えるかもしれません。
・市販のヘアカラー剤と美容院でのヘアカラーの併用
市販のヘアカラー剤と美容院でのヘアカラーを併用している人も多いですよね!
個人差はありますが、美容院でしかヘアカラーをしていない人と比べると、仕上がりの完成度は落ちる傾向にあります。
ケース1
市販のヘアカラー剤では、自分で自分の髪を染めるので色ムラを作ってしまいがちです。
ムラの度合いや希望色にもよりますが、繊細な微調整が求められます。
最悪の場合、状態によってはそもそも色ムラを直せないケースもあります。
あるいはその時はなんとなくなじんでも、しばらく経つとまた色ムラが出てくる・・・なんてことも珍しくはありません。
ケース2
ご来店された時に市販のヘアカラー剤の色素がまだ残っているケースもあります。
その場合、必ずその色素の影響が仕上がりを左右します。
仕上がりの色にこだわる人は、市販のヘアカラー剤と美容院でのヘアカラーを併用しないことをおすすめします。
とは言え「繋ぎでどうしても市販で済ませたい!」なんてこともあると思います。
その時は、事前に市販のヘアカラー剤を使用する時の注意点を担当の美容師さんからアドバイスをもらいましょう!
④まとめ
「市販のヘアカラー剤を使用しても大丈夫な人の条件」
- パーマや縮毛矯正をかける予定がない
- ダメージをあまり気にしない
- 色にそこまでこだわりがない
(条件に合えば市販のヘアカラー剤を使用しても問題はないのですが、黒染めだけは例外なのでご注意ください!)
こんにちは!「快髪サークル」を運営しているNOR(ノル)です。 就活や実習などで髪の毛を黒くしたい時に、手軽に買える市販の黒髪もどしは便利ですよね! 「黒染めくらいならセルフでも大[…]
美容師の立場からすれば、お客様には少しでも「可愛く・カッコよく」いてもらいたいものです。
その点から言えば、できれば美容院でヘアカラーをしていただきたいというのが本音ではあります・・・
しかし、価値観もこだわる度合いも人それぞれ!
その他にも、美容院に行くヒマがなかったり、お財布事情だったり等でやむを得ず市販のヘアカラー剤を使用することもあるかと思います。